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小淵沢にある中村キースへリング美術館へいってきました。
こちらへは、2度目の来訪です。

こちらはキースへリングの作品のみを扱う,世界で唯一のキースヘリングのための私設美術館です。
建物も、光と影をテーマに、キース作品を表現する作品の一部のようで、
建築家 北川原温の設計により建てられたものです。

とにかく、本当に素晴らしい美術館。
そこには、作家への敬愛を感じます。
もともと館長である中村氏が個人で収集していたコレクションを展示するプライベート美術館なので、
その想いたるや、想像すると凄いなぁとおもいます。

キースへリングといえば、1980年のアメリカを代表するポップアーティスト。
なぜこの小淵沢かというと、混沌とした都市からうまれた作品だけれど、
その作品の根にある生命力を表現するために、この自然に囲まれた場所を選んだそうです。
たしかに、ポップと対局にあるような自然ですが、生命力というところに焦点をあてると、
すっきりと落ち着きます。わたしも、都会で触れるのとは違った見方ができて素晴らしいと思います。

この地で発掘された縄文土器と、照らし合わせた展示や、
暗闇のなかでみる展示など、本当に凝っています。

建築とあわせて作品を体感できます。

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親交の深かった、ニューヨークのスタイリスト パトリシアフィールドのドレス
パトリシアフィールドといえば、ニューヨーク!
大好きなドラマ SEX AND THE CITYのスタイリストでも有名です。
80年代のニューヨークカルチャーでも中心人物です。

キースは、POP SHOPというお店をニューヨークで開きますが、
2号店は東京だったのです。POP SHOP TOKYOは青山に開かれたのですが、
模倣商品がたくさんできてしまったため、それに失望したキースは1年で東京のお店を閉めてしまいます。せっかく東京を選んでくれたのに、、とおもいますが。

POP SHOPでは、キースの作品を商品と言う形で世界観が広がります。
ただ、当初は、美術評論家からの批判も多かったそう。
商業ベースのアーティストと揶揄されたそう。
しかし、アンディ・ウォーホールを尊敬するキースは、社会とアートのつながり方を模索します。


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リトグラフに限らず大きなオブジェもあり、見応えもあります。
おおきなメイン展示場は、天井も高く、開放感があります。

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リニューアルして増設された展示室も見応えありました。
あまりなじみのないタッチのこの作品はstory of red and blueという作品です。
私は、今回この作品がみえてとても良かったと思います。

最初に赤と青を無作為にペイントして、そのあとにお話をつけています。
ユーモアがあってとてもカワイイ。

こどもが大好きだったそうで、いろいろなワークショップを開催していたそうです。
こどもは、「いいもの」と「わるいもの」を直感で判断するセンス、
子供達がよろこぶものって、きっと「いいもの」
ひとりひとりがアーティストなんだよね。
自分の作品をみて、子供達がその絵をみてストーリーをつけてくれたり。
と、子供とふれあうことで、いろいろな影響をうけていたみたいです。




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そして併設されたミュージアムショップはPOP SHOPといって、
キースの想いがつまったPOP SHOPが再現されています。

日本でもパトリシアフィールドのものをあつかっているのはここだけだそうで、
他のグッズにもすべてその想いのつまったものだけがならんでいるように思います。

美術館で働いている人も、とてもいい人で、なんというか、
自由です。
二十歳くらいのときに、ニューヨークで訪れたMOMA PS1という美術館を訪れたときも、
こんな自由な美術館あるんだ!と感動と驚きだったのですが。
なんというかそのとき感じた自由な空気と似ていると思いました。
http://momaps1.org/
学芸員さんが展示室にいなくて、本当に気の向くまま鑑賞できたのを覚えています。

とにかく、とてもキースへリング美術館は大好きで、何度でも来たいと思うのです。

雨の小淵沢滞在だったので、キースへリング美術館へいったあとは、宿泊先でデッサン大会をしたりと
のんびり過ごしました。

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お互いの顔をかいたり。
洋梨をデッサンしたり、笑いの絶えない時間となりました。


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娘の書いた父が、どうもどくろにみえてしまう。
これは、みんなで大爆笑でした。


キースへリング美術館で絵のコンクールの募集があったので、応募してみたいなぁなんて。
テーマは自画像。
http://118.82.80.197/news/2014/11/post-94.html

それから、火曜日は入館料が半額の500円なのもうれしかったです。

小淵沢おすすめスポットでした。